ライブラリーの使用を自動化して、サンプルのクロマトグラムのピークを同定する方法 - Tip 114
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目的または目標
Get Empowered! へようこそお戻りになりました。前回の Empower 今週のヒント記事で、MS スペクトルのライブラリーを使用して、未知のピークからのスペクトルを手動で同定する方法を学習しました。
これはこのシリーズのパート 3 であり、ライブラリー検索を[解析メソッド]に追加することによって、サンプルクロマトグラムのピーク同定にライブラリーを自動的に使用する方法を学習します。こうするメリットは、Empower が波形解析された各ピークの頂点スペクトルを、自動的にライブラリーのスペクトルと比較することです。さらに、複数のライブラリーを検索できることです。
それでは始めましょう!
環境
- Empower
手順
- まず、未知のピークが含まれているデータを[レビュー]に持ち込みます。[メソッドセット]が開いて適用されたら、[解析メソッド]に移動して、[MS ライブラリー検索]タブをクリックします。
- 解析メソッドを新規作成するときには初期設定が表示されます。最初には、これらの設定を理解して、必要に応じて使用します。
- 検索数は最大で 3 です。詳細については、前回の Empower 今週のヒント記事を参照してください。
- [開始マス]および[終了マス] - 検索の対象を指定された範囲内のマスを持つライブラリスペクトルに限定します。
- [ノイズ基準] - ライブラリ検索の前に、スペクトルデータからノイズを除去します。基準値は、ベースピークの強度に対するパーセンテージとします。基準値より小さいサンプルスペクトルの質量強度はゼロに設定されます。
- [平均化するスペクトル] - 抽出を生成するために平均化されるスペクトルの数。スペクトルが抽出されると、一連のスキャンにわたって平均化されて、スペクトルのノイズレベルが低減されます。たとえば、値 1 は平均化がないことを示します。値が 3 の場合、抽出したスペクトルの各側のスペクトルが平均化されます。
- [計算方法] - スペクトルの計算方法を示します。[平均]はスペクトルの強度の平均を取り、[合計]はスペクトルの強度を加算します。
- [ノイズベースライン]- Empower ソフトウェアがベースラインスペクトルを計算する方法を分単位で指定します。範囲を入力すると、Empower ソフトウェアは指定された時間範囲内のすべてのスペクトルの平均を取ってノイズスペクトルを生成し、抽出されたスペクトルから差し引きます。時間の値の入力とマルチプライヤーの説明については、MS 3D 引き算について説明する 111 週目のヒント記事を参照してください。
- [ライブラリー]リスト - 使用するライブラリーを選択します。
- [ピークの分離] - ベースライン補正スペクトルに適用するビニング値。Empower ソフトウェアは、このフィールドで設定した解像度で抽出スペクトルや結合スペクトルをるビニングします。
- 保持時間予備検索 - 詳細な説明については、前回の Empower 今週のヒント記事を参照してください。
- 適切に選択を行ったら、必ず解析メソッドを保存してください。
- [メソッドセット]を再度適用すると、結果がクロマトグラムの下の[ピーク]テーブルに表示されます。この情報は結果の一部になります。
- [結果]画面に移動し、[MS ライブラリマッチ]タブをクリックします。ここでは、マッチ率が最も高い(MS マッチスコアが最も高い)3 つのピークがリストの先頭に表示されています。
簡単ですね!
追加情報
- この手順は、クイックスタートまたはプロフェッショナルインターフェイスを使用して実行できます。
- Empower トレーニングの詳細については、www.waters.com/training にアクセスして、トピックメニューから Empower を選択してください。
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