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ACQUITY UPLC PDA 検出器のベースラインがドリフトする場合の対処方法 - WKB101116

Article number: 101116To English version

症状

  • 装置の使用を始めた当初から、ベースラインの安定に半日ほどかかる
  • 2695 Separations Module/2996 PDA Detectorで同じ測定をしていた時は、安定化にかかる時間は30分~1時間程度だった
  • 特定の分析条件ではなく、複数の分析条件、複数のカラムで同じ状況(右肩下がり傾向)
  • システム圧力は安定している
  • 検出器のIn側、Out側に液もれはない

環境

  • ACQUITY UPLC PDA 検出器
  • ACQUITY UPLC H-Class

原因

解決策

  1. 各検出器のオペレーターズガイドで仕様を確認し、ドリフトの許容範囲レベルを確認します。
  • ACQUITY UPLC PDA 検出器

(ダミーセル)を次の条件でドリフトします
1000 µAU/時間、タイムコンスタント 1 秒、230 nm で間隔 30 秒、
デジタル解像度 3.6 nm 2 Hz、ウォームアップ時間 120 分
環境安定性:±2 ℃/時間。
0.4 mL/分、10/90 アセトニトリル/水で分析フローセルをコンディショニングします

  • 2996 PDA 検出器

変動
1 × 10-3 AU/時間(254 nm、ウォームアップ後)

ΔT ≤ 1 ℃/時間

  1. 検出器のエネルギー確認
    ACQUITY UPLC PDA 検出器でエネルギーを読み取る方法 - WKB68243

  2. ステップ 2 の結果が 230 nm で、最初の診断でエネルギー値が、エラーが発生する値(約 1000 カウント)に近い場合、シャントセルに交換してエネルギーを確認します。

  • 通常使用されているセルでエネルギー値が低く、シャントセルでエネルギー値が高い場合 → セルが汚れている可能性があります。ステップ 4 で洗浄を実施し、洗浄しても解消しない場合はセル交換を検討します。
  • 通常使用するセルとシャントセルの両方でエネルギー値が低い場合 → 検出器の光学系に問題がある可能性があります。
  1. WKB259781 の説明に従って、セルを洗浄します。

  1. エネルギー値に問題がない場合は、シャントセルを接続した状態で、通常使用しているメソッドで測定
    ※シャントセルでの測定時、室温も同時にモニターする(装置メソッドのACQ-FTNのデータタブで、室温にチェック)
    ベースがまっすぐになれば セル、装置の汚れが原因
    ベースがまっすぐにならない場合は装置の光学系の原因または環境要因を検討します

  2. さらに、以下を確認します。

 

  • ACQUITY UPLC H-Class QSM にて、4 本の移動相ラインすべてを移動相相でプライムして、測定します(他の移動相との接触が原因の可能性があります)
  • (開封後にできるだけ早く)購入した有機溶媒ボトルに移動相を添加して測定します(洗剤で洗浄したガラスボトルに残っている界面活性剤が原因の可能性があります)
  • 検出器にエアコンの風が当たっていないことを確認します。当たっている場合はエアコンを消した状態で測定を行います。
  • 室温が常に低い場合は、移動相が室温程度の温度に達していることを確認してから測定します(調製したばかりのあたたかい移動相の冷却が原因の可能性があります)。
  1. 温度の影響が考えられる場合は、コンソール > PDA > 環境設定 >オプティックの温度平衡 を"最大"などに変更

追加情報

PDAまたはUV ACQUITY分路セルP/N - WKB10116(シャントセルのパーツ番号)

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