ACQUITY UPLC サンプルマネージャで「先行ロード」オプションについて説明している文書はありますか? - WKB8852
環境
- UPLC サンプルマネージャ
回答
以下の 2 つのオプションを使用して、サンプルのサイクル時間を最小化できます。
- [先行ロード]
- [ループオフライン]
先行ロードの使用
先行ロードオプションにより、システム全体のサンプルの注入サイクル時間が最小化されます。サンプルマネージャは、現在のサンプルを分析している間に、次のサンプル注入に向けての準備を開始します。
再平衡化には十分な時間を取り、システムが先行ロードオプションを有効にする前の初期条件に戻ったことを確認します。
例外:サンプルセットの最初の注入および異なるメソッドの注入セットでは、先行ロードモードは使用できません。
必要条件:先行ロードオプションを使用する場合、拡張ループオフラインを行う必要があります。
固定ループ付きサンプルマネージャのヒント:
- ニードルオーバーフィルを使用したパーシャルループ注入 (PLNO) モードで先行ロードを選択する場合には、[ループオフライン]パラメーター値を変更しないでください。
- [パーシャルループ]モードと[フルループ]モードで[先行ロード]を選択する場合は、分析時間より短い時間を[ループオフライン]パラメーター設定の時間に指定する必要があります。
ループオフラインの設定
ループがロード位置に設定される前にサンプルをフラッシュ洗浄する間隔を指定するには、[ループオフライン]を選択します。分析時の遅延容量を減らすには、ループがロード位置に来る前にサンプルループからサンプルを排出させる時間間隔を指定して、ループをフローから切り離すようにします。
ループオフラインのオプションを使用して、サンプルがニードルと拡張ループを離れるときにサンプルの鋭いトレールエッジを生成することにより、クロマトグラフィー性能を向上させることができます。このオプションを選択することで、注入後、ニードルと拡張ループがロード位置に戻る時間を分単位で特定できます。この操作により、グラジェントが注入バルブに達する前およびサンプルが注入ポートに送液された後に、ニードルと拡張ループをオフラインにすることによって、遅延容量を削減することができます。
注意:ループをオフラインにすると、ベースラインが不安定になる場合があります。
十分な再平衡化時間を取って、ループオフラインオプションを有効にする前に、システムが初期状態に戻っていることを確認します。次に、[ループオフライン]の値を(分単位で)指定します。入力された値が、現在のサンプルがループから排出されるのに必要な時間より小さくならないように設定してください。既定では[無効]になっていて、サンプルループは注入の間「注入」位置にあります。
プログラムされたグラジエントは通常、サンプルと接触する装置のすべての部分を流れます。グラジエントが最終条件に達する前にループオフラインオプションを開始すると、グラジエントの高有機部分がニードルを流れなくなります。そのため、グラジエントによりサンプルをニードルから除去できないことがあり、サンプルの回収率が低下して、キャリーオーバーのリスクが高まります。
追加情報
ACQUITY Cycle Time Definition w load ahead.pdf
Parallel Injection Mode Technical Discussion.doc
サンプルマネージャは、フルループ注入による先行ロードを実行するとき、サンプル吸引にかかる時間を見積もります。洗浄時間が長く、分離実行時間が短い場合、サンプル間のサイクル時間が先行ロードなしより長い原因になることがある競合が、発生する可能性があります。
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