Empower でサンプリングレートとタイムコンスタントを設定する - Tip 207
Article number: 121360To English version
目的または目標
Get Empowered:クロマトグラフィーにおけるサンプリングレートとタイムコンスタントの重要性
ヒント #207:Empower でサンプリングレートとタイムコンスタントを設定する
前回のヒント(ヒント #206)では、レポートとコントロールチャートのフィルタリングに関する Empower ユーザー質問について説明しました。
今回のヒントでは、クロマトグラフィーにおけるサンプリングレートとタイムコンスタントが重要である理由について説明します。
環境
- Empower
手順
- 異なるサンプリングレートで収集して、説明してみましょう。少なすぎるデータポイントは、注入間のピークの保持時間の決定及び面積計算に矛盾を生じます。
- タイムコンスタント(またはタイムコンスタントのフィルタ)は、高周波ノイズを除去することで、良好なシグナル対ノイズ比の達成に役立つノイズフィルターです。タイムコンスタントは、クロマトグラム全体にわたってデータポイントをフィルタリングするため、高すぎるタイムコンスタントを使用しないように注意してください。ピークが歪むことになります。次の計算式を使用してタイムコンスタントを決定します:1/サンプリングレート。
- どちらのパラメーターも装置メソッドの検出器部分にあります。以下は HPLC および UPLC 検出器の例です。
- [レビュー]内の[ピーク]テーブルの[ピーク内のポイント数]フィールドを追加すると、開始点から終了点までの各ピークのポイント数が表示されます。最初のピークを見ると、幅は 0.092 分、つまり約 5.5 秒です。毎秒 10 ポイントのサンプリングレートでは、ピーク内には 55 ポイントがあり、十分以上です。
- 3D PDA データから抽出されたクロマトグラムにも同じ規則が適用されます。ただし、ピーク純度を計算する場合は、ピーク開始点からピーク終了点まで最低 12 スペクトルも必要です。[全般]タブの PDA 装置メソッドの[サンプリングレート]は、抽出された 2D クロマトグラムのピーク内のポイント数と、ピーク純度の計算に使用されるピーク内のスペクトル数の両方に影響します。以下は PDA 装置メソッドの例です。
- 最初のピークを見ると、幅は 0.047 分、つまり約 2.8 秒です。毎秒 20 ポイントのサンプリングレートでは、ピーク内には 56 ポイントがあり、十分以上です。
- 質量検出器は、指定した質量範囲に基づいて、装置メソッドのサンプリングレートを調整します。これは、質量範囲が大きい場合、ソフトウェアによってサンプリングレートが自動的に低い値に調整されることを意味します。逆も同様です。範囲が小さい場合、より高いサンプリングレートが計算されます。以下は、ACQUITY™ QDa™ 質量検出器および関連する装置メソッドで収集されたデータの例です。
追加情報
最後の注記:今回のヒントについては、[プロフェッショナル]または[クイックスタート]インターフェースを使用できます。
id121360, chromatogram, EMP2LIC, EMP2OPT, EMP2SW, EMP3GC, EMP3LIC, EMP3OPT, EMP3SW, EMPGC, EMPGPC, EMPLIC, EMPOWER2, EMPOWER3, EMPSW, noise, retention time, review, SUP, インポート, リテンションタイム