QDa 検出器を用いたピーク純度 - Tip 253
目的または目標
この記事では、QDa 検出器を使用したピーク純度について説明します。
環境
- Empower
- 今週の Empower Tip #253
手順
ステップ 1
フォトダイオードアレイ (PDA) 検出器と QDa 検出器を直列に接続すると、2 つの間に時間オフセットが生じます。つまり、PDA 検出器ではピークがより早く溶出します。最初のピークの保持時間は、UV クロマトグラムで 1.378 分、MS クロマトグラムで 1.381 分です(図 1)。
ステップ 2
[質量分析]画面で、Empower は UV クロマトグラムのピークの保持時間から、Apex スペクトル(UV と MS の両方)を取り込みます。MS スペクトルは、希望するよりも少し早く抽出されます(図 2)。
ステップ 3
オフセットは、[解析メソッド]の[スムージング/オフセット]タブで修正できます。2 つのチャンネル間の保持時間の平均差を計算し、PDA チャンネルの[時間オフセット(分)]フィールドにその値を入力します(図 3)。
ステップ 4
現在では、MS スペクトルは適切な時間で抽出されています(図 4)。
ステップ 5
[純度]ビューに変更すると、Empower には、波形解析された各ピークのリーディング側、頂点、およびトレーリング側からの MS スペクトルが表示されます。最初のピークでは、MS スペクトルがベースラインから抽出されているため、リーディング側およびトレーリング側の MS スペクトルにはノイズが含まれています(図 5)。
ステップ 6
Empower がこれらのスペクトルを抽出する場所に影響を与える要因は 2 つあります。ピークの開始/終了がノイズの多いベースラインから外れるように、波形解析を調整できます。Empower は、[MS スペクトル抽出]の[MS 3D チャンネル]タブで、これらのスペクトルを抽出する場所を調整することもできます。パーセンテージは、ピーク開始からピークの保持時間までです。例えば、[立ち上がりスペクトル抽出ポイント (%)]を 50 に設定すると、ピーク開始と保持時間の中間でリーディング側のスペクトルが抽出されます(図 6)。
ステップ 7
結果として、リーディング側とトレーリング側のノイズは小さくなり、この場合、MS スペクトルはピークの 3 点にわたって一貫しているように見えます(図 7)。
追加情報
最後の注記:これは、[プロフェッショナル]または[クイックスタート]インターフェースで実行できます。
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