役立つ Empower ツール:[相対保持時間]を使用したピークの同定 - Tip 339
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目的または目標
保持時間のばらづきが大きくなった場合は、絶対保持時間ではなく相対保持時間を使用してピークを同定する。
環境
- Empower
- 今週の Empower Tip #339
手順
ステップ 1
適切に同定された 4 つの成分を含む標準試料から開始します(図 1)。
ステップ 2
サンプルクロマトグラムで、ピーク#3 がシフトしており、同定されていません。ピークの種類は[未知]です。ピークテーブルにも、ピーク#3 が欠落していることが示されています。Empower により同定されていない 8.033 分のピークに注意してください(図 2)。
ステップ 3
[解析メソッド]の[成分]タブの[RT レファレンス]フィールドから、保持時間レファレンスピークを選択します(図 3)。
ステップ 4
標準試料のクロマトグラムでの作業で、[キャリブレーション]をクリックし、[ピーク]テーブルで[RRT~]を表示します。RRT~ は、対象ピークの RT/RT レファレンスピークの RT として計算されます(図 4)。
ステップ 5:
[解析メソッド]の[成分]タブで、以下の変更を行います(図 5)。
- ピークの保持時間を削除します。
- ピークのフィールドに RRT 値を指定します。
ステップ 6
次の式は、ピーク同定に使用される一時的な保持時間の計算式です。[解析メソッド]の[成分]タブは、この操作によって変更されません。実際の数値を代入します:1.666 × 4.842 = 8.067 +/- 0.091(図 6)。
ステップ 7
ピークの一時的な予想保持時間は 8.067 +/- 0.091 分です。8.033 分のピークは新しい保持時間枠内にあり、適切に同定されています(図 7)。
追加情報
これは、Pro または QuickStart インターフェースで実行できます。