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Peptide3D 解析がハングアップし、ProteinLynx Global Server (PLGS) 3.0.3 がスタックする - WKB13412

Article number: 13412To English version

症状

  • 解析 MSe は、多くの場合ピークマッチングステップ中にハングアップする
  • 場合によっては、PLGS の Job Viewer によって、解析が「Z1 ドリフト生のキャリブレーション」ステップでスタックしているのが表示される
  • Windows タスクマネージャによって、PC にインストールされている RAM の大きさに関係なく、スペクトル解析中に RAM の使用が 100% に増加することが示される
  • Windows のタスクマネージャにより、利用可能な RAM の大部分が peptide3D.exe というプロセスで消費されていることが示される
  • Apex3D のしきい値の最適化が役に立たないか、サンプルに適切ではない(たとえば、PLGS の Threshold Inspector が HCP 分析に適切ではない)

環境

  • ProteinLynx Global Server (PLGS) 3.0.3
  • PLGS の他のバージョンは、この問題の影響を受けません

原因

MSe 解析中に Peptide3D 実行可能ファイルに渡されるピークが多すぎます。この結果、petide3D は、低エネルギーピークと高エネルギーピークのマッチングを行うとき、過剰なデータを RAM にロードしようとし、すべての RAM が使い果たされます。この問題は、通常、顧客が自身の特定のデータセットに対して適切なパラメーターを導出するのではなく、デフォルトの MSe 解析メソッドを使用してデータを解析しようとするときに、発生します。解析メソッドでの Apex3D 低エネルギーおよび増加エネルギーしきい値が、解析するデータに対して不適切に低い場合に、状況はさらに悪くなります。

解決策

  1. PLGS を閉じて、Windows タスクマネージャのすべての PLGS プロセス(Apex3D、Peptide3D、iadbs など)を停止します。
  2. このリンクを右クリックし、[名前を付けて保存]を選択してコマンドファイル Peptide3D.exe_params.txt をダウンロードします。
  3. Peptide3D.exe_params.txt コマンドファイルを C:\PLGS3.0.3\lib\apex3d\ に保存します。
  4. PLGS 3.0.3 を再起動します。
  5. 問題のデータを再解析します。

サンプルの種類(分取サンプルや宿主細胞由来タンパク質の分析以外のもの)に適している場合、Apex3D のしきい値を最適化することで、この問題の発生を低減できます。上記の修正と最適化された Apex3D しきい値の組み合わせにより、最適な結果が得られます。

追加情報

  • 添付の peptide3D_params.txt「コマンド」ファイルには、低エネルギー(親)ピークを関連する高エネルギー(フラグメント)ピークにマッチングするときに peptide3D によって使用される保持時間ウィンドウを制限するコマンドが、含まれています。その結果、Peptide3D はより少ないデータを RAM に読み込む必要があり、これによってシステム RAM が peptide3D 解析によって過負荷になるのが防止されます。
  • このコマンドファイルを使用せずに正常に解析されたサンプルでは、このコマンドファイルを適用した後に再解析すると、同定されるタンパク質の数が変わることがあります。これは、同定数が増加する場合や減少する場合があります。

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