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ABPR 圧力不良 - WKB109788

Article number: 109788To English version

症状

  • ABPR(SFC-Prepシステムにおいて)の圧力不良

環境

  • SFC Prep 15
  • SFC Prep 30
  • SFC Prep 100
  • SFC Prep 150AP
  • Investigator SFC システム
  • MV-10
  • ABPR

原因

ABPRの圧力不良の原因は多岐にわたります。

  • CO2ボンベの残量不足
  • 冷却循環装置(チラー)のポンプや冷却機能が正常でない
  • CO2ポンプ~ABPR内部までの間で目視によるCO2漏れがある
  • CO2ポンプで脈流している
  • ABPRのニードル、シートの劣化(消耗品部品の劣化)
  • ABPRのアライメント不良

解決策

ABPRの圧力不良が見受けられた場合は下記の内容を確認することが必要となります。

上から簡単に確認できるものから記載しています。

 

  1. システムの配管、ABPR の内部で目視による CO2 漏れがないことを確認します。目視や音で分かるレベルの CO2 漏れは致命的となります。 漏れがある場合は手直しをしてください。
  2. MasslynxのInlet Methodの「ABPR Needle Position」の値を確認します。 この数値はABPR内部状態の状況を素早く確認できるものとなります。 システムの最大流速の時(Co-Solvent:5%~10%で設定)で送液した際に判断することができます。ABPR Needle Positionの値:
    • 100以下・・・ABPRのニードル、シートの劣化
    • 1500以上(初期設定最大値:1800)・・・ABPR内部での詰まり
  3. CO2ボンベの残量確認をします。 基本的にはCO2ボンベは専用の体重計に載っていると思われます。 CO2ボンベには様々なサイズ(大きさ)がありますが、どのサイズでも最大内容量の2/3までの使用を推奨しています。 超臨界システムで使用するCO2ボンベはサイフォン式のため、内容量が減ることで内部圧力が下がり、CO2の状態が悪くなってきます。 例えば、内容量30kgのCO2ボンベの場合は残り10kgになりましたら、新品に交換します。
  4. 冷却循環装置(チラー)の状態を確認します。 CO2ポンプのポンプヘッドを冷やしている冷却装置となります。 CO2ポンプヘッド内部のCO2の気化を防ぎます。 CO2の気化状態ではCO2ポンプは正常に動作することができず、ABPRへの不具合を招きます。
  5. GLS(気液セパレーター)の内部圧力計(MBPR)の針がふらついていないこと確認します。 この圧力計の針がふらついている場合はABPRの動作やCO2の状態に問題があります。 また、GLS(気液セパレーター)内部に液が溜まっていないことを確認します。 MBPRの圧力が20psi以上あることを確認します。 測定条件により、MBPRの圧力が変化しますが、通常測定条件であれば20psiを下回ることはありません。

追加情報

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